性分化疾患とは

 性分化疾患には、約60種類以上の症候群や疾患が含まれます。性分化疾患の原因や症状は、それぞれの病型によって異なりますが、一般的には以下のような特徴があります。

 

 性染色体の組み合わせがXYXX以外の場合がある(例:ターナー症候群、クラインフェルター症候群など)

性腺が精巣や卵巣に分化しきれていない場合がある(例:混合性腺形成不全、卵精巣性性分化疾患など)

 内分泌系の異常により、男性ホルモンや女性ホルモンの分泌や作用が不適切な場合がある(例:先天性副腎皮質過形成、アンドロゲン不応症など)

 内性器や外性器の発育が非典型的で、性別の判別が困難な場合がある(例:尿道下裂、総排泄腔外反症など)

性別に関する自己認識や社会的役割が、身体的性別と一致しない場合がある

 性分化疾患は、出生時に発見されることもあれば、思春期や成人期になってから気づくこともあります。性分化疾患の診断や治療は、専門的な知識や技術を持つ医師やカウンセラーなどのチームによって行われます。性分化疾患の人は、自分の身体や性について悩むこともあるかもしれませんが、自分のペースで情報を得たり、サポートを受けたりすることが大切です。性分化疾患の人は、一人ひとりが個性的で、多様な性のあり方を示してくれる存在です。


ある看護学のテキストについて

ある看護学の教科書において、セックスとは、「オスかメス」であると記述されておりました。セックスについて、2分化した古い考えで、誰が記述したものかわかりませんが、授業においては、勝手に訂正をしていると同時に、その出版社に対しても抗議の電話連絡をいたしました。「どちらかデアル」という概念は捨ててください。当事者が生きやすい多様な性のあり方が求められています。


パリオリンピック(ボクシングについて)

 パリ・オリンピックのボクシング女子で、性別をめぐる適性資格が議論となるなか、台湾の林郁婷(28)が10日、57キロ級で金メダルを獲得した。前日に66キロ級で優勝したアルジェリアのイマネ・ケリフ(25)に続き、議論の渦中に置かれているボクサーとしては2人目の金メダリストとなった。林とケリフは昨年の世界選手権で、国際ボクシング協会(IBA)による性別をめぐる資格検査で不合格だったとされ、失格となった。一方、パリ五輪では、国際オリンピック委員会(IOC)によって出場が認められた。

 表彰式では、林は銅メダルを獲得したトルコのエシュラ・ユルデゥズ・カフラマンからも抱擁を受けた。カフラマンは7日に林に敗れると、観客に向かって、女性の染色体を意味していたとされる「X」のジェスチャーをしていた。林とケリフは昨年、「IBAの規定に定められた女子競技への参加資格を満たしていない」として、IBAによって世界選手権の出場を禁止された。

 しかしIOCは、両者は「女性として生まれ育った」とし、五輪出場を認めた。IOCはこれまでに、ロシア主導のIBAについて、ガバナンスと規則への懸念から、統括競技団体として資格停止にしている。また、IBAの検査についても疑問を呈している。

私は、当事者のDSD女性として、彼女の結果に勇気を与えたし、今後のオリンピックについても大きく影響をすると思われる。しかしながら、ボクシングは認められているものの、他の競技、例えば陸上などでは、テストステロンの高値の場合には、コントロールを余儀なくされるのではないかと懸念している

扇の里心理オフィスは、さいたま市内の女性・小児専用の心理オフィスです。川越線西大宮駅から、徒歩8分。国家資格の公認心理師が対応します。看護師、保健師の国家資格もあり、身体の相談も応じています。
カウンセリング料金は対面では50分5,500円。オンラインでは50分3,300円。保健適応外となります。